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【風】立ちはだかった「個人情報」(産経新聞)

 「事実を確認中です」。昨年5月9日早朝、カナダから帰国した大阪府寝屋川市の府立高校生たちが新型インフルエンザに感染した際の緊急記者会見。府教委の幹部らは同じ言葉ばかり繰り返した。

 何しろ国内初の感染例。府教委担当として1カ月しかたっていなかった筆者としては、いらだちが募るばかりだった。「感染者の人数は」「症状は」「渡航先でマスクをしていたのか」。記者たちは矢継ぎ早に質問したが、あやふやな答えしか返ってこない。会見はこの日の夕方までに5回ほど開かれたが、詳細は分からないままだった。

 府立高校の状況をいち早く知る立場にあるのが府教委のはず。「事実を隠しているんじゃないか」。そんな疑いすら感じた。

 しかし、府教委は本当に詳細を把握していなかったようだ。「会見するにもほとんど情報がなかった。収集する手だても分からなかった」。幹部は、後になって打ち明けた。

 府教委が厚生労働省に問い合わせた際も、当初は担当窓口すら分からなかったという。国民の命を守るという最も重要な時に、国と地方との連携がとれていなかった。「感染疑い」とされた引率教員と生徒について、検査で最終的に感染確定となった事実を府教委が知ったのは、テレビニュースだった。

 その後も府教委の混乱は続いた。立ちはだかったのは「個人情報」の壁。大阪府内の高校でも次々と集団感染が確認され、高槻市は感染者の性別や年齢などを公表したが、氏名はもちろん、学校名も「個人情報」として非公表だった。府教委でさえ、どこの高校の生徒か、市側から教えてもらえなかったという。

 個人情報をめぐっては、学校現場も混乱した。小中学校では学校・学級閉鎖が相次いだが、連絡網がなく休校の連絡に苦慮。登校して初めて学校閉鎖を知り、慌てて引き返す生徒の姿もみられた。

 修学旅行の取りやめ、授業日数不足による夏・冬休みの短縮…。一番振り回されたのは子供たちだったかもしれない。みなさんの学校ではいかがでしたか。(祥)

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自死遺族からのヒアリングなど求め陳情書(医療介護CBニュース)

 日本の精神医療問題に取り組む「市民の人権擁護の会日本支部」は4月27日、記者会見を開き、長妻昭厚生労働相にあてて同日、自殺対策とメンタルヘルス対策に関する陳情書を提出したことを明らかにした。陳情書では、精神科治療の実態について、患者や家族、自死遺族らからのヒアリングを積極的に進めることなどを求めている。

 陳情書では、治療現場の問題点として「薬を処方する医師として最低限守らなければならない注意すら無視され、患者や家族に、向精神薬による自殺の危険性などの重要な情報が伝わっていないのが現状」と指摘。7項目の陳情事項を掲げ、厚労省の「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」が取りまとめる予定の提言に反映させることを要望した。
 陳情事項は、具体的には「向精神薬の副作用や危険性について本人、家族、あるいは周囲の人に十分にそして正確に説明させる義務を医師に与え、説明を受けたことを証明する文書を作成させるシステムを構築する」ことのほか、うつ病の過剰診断・過剰投薬を防止するため、診断のあり方を根本から見直すことなど。

 会見ではまた、「全国自死遺族連絡会」世話人の田中幸子氏が、2006年7月から今年3月まで行った自死遺族への聞き取り調査の結果を発表した。それによると、亡くなった1016人のうち701人が精神科を受診し、死亡時に精神科で薬物治療を継続中だったという。田中氏は「信じて病院に行って『治りたい、助かりたい、生きていたい』と思った人たちの命を救っていただきたい」と強調。記者団に対し、「日本の自殺を減らすために、精神薬の問題を取り上げてほしい」と協力を呼び掛けた。


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